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3号機関車
時は1970年代。
国鉄で蒸気機関車の廃止が進む中、とある山奥の鉄道会社にもその波は来ていた。
かつてこの鉄道には多くの蒸気機関車がいたが、ディーゼルや電気で動く機関車に置き換えられ今では1両しか蒸気機関車が残っていない。
3号機関車はそんな時代に山奥の鉄道で働く蒸気機関車である。
3号機関車はこの鉄道が開業した時に海外から輸入した蒸気機関車の内の1つ。
1890年代に1番最初に導入した機関車ということもあり、3号機関車はとても古い蒸気機関車であった。
それでも他の機関車と比べ不調も少なく、後継の日本製蒸気機関車より高性能だったこともあり、古くなっても置き換えられることはなかった。
しかし時代が進むと次々と他の会社へ買逆されたり、そのまま廃車となり解体されていった。
だが3号機関車は古くて他社が買い取ろうとせず、かと言って技術不足だった日本製蒸気機関車より使い勝手が良いためそのまま残っていた。
しかしながらディーゼルや電気機関車の扱いにも慣れ、故障も減ってくると3号機関車を使う必要がなくなり、車庫で放置される日々が続いていた。
国鉄最後に製造した1948年製のE10形さえ廃車される中、国鉄5500形とほぼ同型である3号機関車の廃車は時間の問題なのかもしれない。
この小説はそんなもうすぐ廃車にされる頃の3号機関車について書いた小説である。
要するによくある汽車の絵本の小説版です。
3号機関車は実在しませんが、現実でも似たようなことが全国各地で起きていました。
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【キャッチコピー】鉄オタによる鉄オタの為に贈る架空鉄の物語
歴史•時代 全1話 完結