#ディストピア飯小説賞最終選考作 の作品

フローズン・ハードボイルド・エッグ

 地球温暖化が進んでいた地球。ある日宇宙のどこかから異星人「熱食人ヒーティヴォア」がやってきたことで、地球は燃え尽きることなく今年も平凡な冬を満喫できている。  寒さに舌打ちするイマドキの平凡な高校生「ぼく」は、金魚鉢みたいなヘルメットの宇宙服を着こんだ熱食人の「先輩」と映画を観に行くことに。  ファミレスで向かい合う高校生と、金魚鉢頭の宇宙人。  冷めたドリアと灼熱の焼き石が並ぶテーブル。  ちぐはぐな二人が交わすのは、映画の感想に、進路相談に、ルームシェアの話。  これは、いつか星の海の端っこで、地球が凍り付いた堅ゆで卵になってしまうまでの、長い長い先送りの物語。  すこしふしぎな光景をやんわりとお届けする、SF青春短編。  これは2021年に集英社Webマガジンコバルトで募集された「ディストピア飯小説賞」応募作でした。  最終選考には残りましたが、残念ながら入選ならずでした。  ほのぼのお楽しみいただければ幸いです。
連載中 / 全2話 2022/05/07更新 宇宙