Primitive Story Side L〜語られることなきもう一つの始まり〜
第零章 第十一節 柱
「·················あった。」 俺たちは今、深夜のとある森の中を歩いていた。そこはまるで無限の闇に包まれているかのような漆黒の森。視覚で見ればそこは暗い夜の森だが真眼で見ている俺はそれが偽物の木、闇で生み出された幻覚だとわかる。 そんな森の中のとある波動を辿り俺はついに辿り着いた。 『··············間違いない。これが"柱"だ。やつらのオーラを感じる。』 〘·············かのものたちが生み出した分かたれし世界を支えし9つの柱。そのうちの1つですね。〙 一際ドス黒く、とても不快な闇のオーラを纏う巨大な柱。 「·············これを抑え込んでる彼はとんでもないね。」 『··············あぁ。』 「よし。早く開放しよう。」 この闇の柱の中、その中心部からは今にも消えそうなどこかフーズたちと似た雰囲気があった。俺たちはその存在の波動を辿ったのだ。 「行くぞ!アシェリスタ!」 〘ええ!〙 〘「フェクト!」〙 そして俺はアシェリスタと1つになる。神々の頂点、全ての神々の祖であるアシェリスタ。その神聖な波動は闇を吹き飛ばす。 〘「黄昏の裁き《トワイライトジャッジメント》!!!!!」〙 突如、空から降り注ぐ極大の閃光。光は闇を飲み込む。だがさすがやつらの生み出した物。耐えている。 〘「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」〙 さらに力を振り絞る。全身に流れるありとあらゆる力を注ぐ。既に柱には亀裂が入っている。もう少しだぁ!!! ビキビキ、バッリーン!!! そして月のときとは異なるガラスが割れるような音を響かせて柱は砕け散った。
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