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俺は雪女が命を繋いでいた雪国に生まれた。 まあ、俺たちの家しかないから国と言われたら違うけどね。 もちろん、氷や雪の能力を代々受け継いできた。 俺には1つ上の兄貴がいた。 今はもう家に居るけどね。 俺がこの部屋に篭るきっかけとなったのは兄貴がからだ。 兄貴は気が弱く、どんなも聞く人だった。 だからいじめっ子に目をつけられたんだ。 兄貴の氷の能力はレベル3だけど、治癒と緑魔法が使えたんだ。 だから食べ物とかを作ったり薬草を作ったり家でもそういう役割をしていたんだ。 そのことを何処からか聞いたいじめっ子はあの食べ物出してなどとお願いをするようになった。 もちろんクラスも違うし、ましてや学園にも入学していなかったからこのことは誰も知らなかった。 そして、入学してしばらく経ったとき俺は見たんだよ。 兄貴が虐められているところを。 そして、能力が暴走して兄貴は氷使いだったから大丈夫だったけど、いじめられっ子は凍った。 俺はざまぁって思ったんだけど、兄貴は泣いた。 理由を聞いたらね、こんなことのために能力を使う必要はないって泣いたんだ。 で、先生が来ていじめられっ子は元に戻って普通の生活を送ってるけど、兄貴は怪我を負って療養中だ。 理由はまだ言えないけど、俺のせいだ。 その後、俺は能力を暴走させたにも関わらず無表情だったことから、冷酷の悪魔みたいな氷の悪魔みたいな二つ名を付けられた。 みんな恐れた。 もう学校に通う必要はないと思った。 テストさえ良かったら通わなくてもいいと思ってたし。 A組だったら授業免除だしね。 まあ、これぐらいかな。、、、、、え!?何で泣いてんの?」 私、泣いてんの? 久しぶりに泣いたなぁ。 何に対して泣いたんだろう。 「何で泣いたの?」 「わかんない」 そう、自分でも分からない。 泣いた。 それだけが事実だ。 「まあいいや。でも、今みたいに感情が乱れた時に能力が出てしまうから、部屋の外には行けない。」 「そっか。でもさ、雪女の末裔って言ってたじゃん。じゃあさ、雪女も感情をあらわにしたら能力が出てしまうからって部屋を出なかったの?」 「そうだ。」 「ホントに?じゃあ、この本も一緒に持ってきたんだ。一緒に読まない?」 「お前!何処から出したんだ!」 「え?さっきから持ってたけど?」 実は収納に入れてあったのを出しただけだけど、、、、 「まあいいや。見せろよ。」 私が渡したのは実は寮?に行くときに理事長とすれ違いざまに渡された本だ。 多分予測してたんだろう。 未来予知の能力はなかったはず、、、、? まさか、、、、妖精? 時の妖精は一人しかいないはず、、、、 しかもレベル10まで達しないとできない。 もしかしたらあのクラス1年A組に予言系の能力を持っている人がいる? じゃないと、おかしい。 私を学園側がすんなり入れたことも。 たとえ、理事長が親族だったとしてもそこら辺は厳しいはず、、、、、 「え、ねえってば!」 忘れてた。 「読み終わった?」 「うん。この方法で頑張ってみるよ。」 「え?どの方法?」 「表情が出た時にね能力が出る場合はね、誰かに止めてもらえって。」 「、、、、は?」 意味ね〜じゃん。 なら、私が教えた方が早くね? とりあえず、最後まで話を聞くか。 「じゃあ、どんな能力の人に止めてもらえって?」 「無効化っていう能力?」 無効化、、、、、 まあ、それを使わせて慣らさせていくのが一番だよね。 その魔石を使わせる? それだと、私が無効化の能力を持っているってバレないよね? 「じゃあさ、その能力を持っている人を探すの?」 「そうだね。多分そうなると思う。」 「ならさ、1日に一回私のところに来て。朝ね。」 「何で?それと、朝は起きれない。」 「そこ言う必要あった?」 「ある。朝、低気圧だから。」 なるべく学校の時は身につけといて欲しいからね。 それに、無効化の力と付与という力がないと結局は周りに影響があるしね。 「じゃあ、朝起こしに来るよ。それでもいい?」 「、、、、、うん」 「じゃあ、朝迎えに行くね。」 「それと、上手く能力が操れるようになったら良いことがあると思うよ。まあ、頑張って。じゃあ、また明日。葵くん」 「葵」 「ん?」 「葵でいいぞ。、、、、美琴」 ふふふふ。 まあいいか。 私は部屋を出た。

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