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 イクスは、敵要塞の本丸である、地下要塞に乗り込んだ。  ここさえ押さえられれば、デヴィランの壊滅は確実となる。  すでにレンゲの部隊が、デヴィランの残党を狩り尽くしていた。捕らえられていた人々も、救い出す。  これだけ敵を倒せば、デヴィランの兵力など知れたもの。 「また、あなたですの?」  見覚えのある怪神を前に、イクスは苛立ちを見せた。 「いかにも。このベルゼビュート、武人として死に場所は心得ておる。しかし、ただで死ぬつもりはなし」  アノマロカリス怪神が、目の前に立ちはだかる。 「あなたのお命、いただきますわ!」  剣を水平に構え、イクスは精神を集中させた。魔力が、全身を駆け巡っていく。 「変身!」  イクスが、エスパーダに変身をした。いきなり「ローデス」のモードである。短時間で一気に決めなければ。長期戦になれば、こちらが不利だ。  イクスのサーベルと、怪神の刀が交差する。 「フム。腕は上げたようだ。しかし、武器が貧弱では!」  やはり、この怪神の強さは別格だ。こちらの動きはエビ反りでかわし、反動をきかせて行員に斬りかかってくる。人間ができる動きとは、かけ離れていた。  これだけ動けるなら、必殺技のキックも当たらない。どころか、致命傷すら与えられるかどうか。 「それだけの強さを持っていながら、どうしてデヴィランの手下などをなさっておいでなので?」  剣を交えながら、イクスは怪神に質問を投げかける。 「それがしにとって、デヴィランの怪人など物の数ではないからだ」  怪神の解答は、意外なものだった。 「ゲスの戦力など知れている。フタを開けてみれば、やはりお主たちが滅ぼしてしまったではないか。その点、お主たちはやはり怪人など物の数ではなかった」 「まさか、極限の戦いをしたいためだけに、デヴィランに手を貸していると?」 「うむ。実は、この肉体も決して改造されているわけではない」  イクスは、彼と距離を置く。 「ホントですの、ノーマン?」 『……彼の言っていることは、本当だよ。あれは、ただの強化スーツだ』  コウガの攻撃に耐えられるだけの力を持った、ヨロイにすぎないという。 「それにしては、動きが人間離れしていますわ!」 「スーツと融合しているんだよ。もはや、強化スーツは彼の身体の一部だ。彼自身がスーツと言っていい」  ヨロイに魂を奪われるとは。 「ですが、人をやめたあなたに勝ち目などございませんわ」 「なにを? このベルゼビュートを、倒す?」 「ええ。わたくしがなんの準備もせずにここへ参ったと思いまして?」  イクスが、ベルトに手をかざす。

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