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 サソリ怪神と、コウガが共にキックを放つ。 「ほほう、少しはやるようだな!」  今のコウガは、黄色いライジングフォームだ。リュートが、主導権を握っている。 「だが、そこまでだ。【セルケト】の恐ろしさを思い知らせてくれる」  怪神の頭部から伸びているサソリの尾が、ひとりでに動き出す。ムチのように伸びて、硬直したままのコウガを貫こうとした。 『フィーンド・バスター・ソード! トゥア!』  拳銃型の銃剣を、剣モードへ。サソリ怪神の尾を弾き飛ばす。 「一撃で仕留めようとしたが、ムリか。では、これではどうかな!」  目にも留まらぬ動きで、サソリ怪神は尾を幾度も振り回した。  コウガの能力を持ってしても、追いつくのがやっとである。 『なんというスピードだ!』  しかもムチは、速度がドンドンと上がっていた。 「ムダだ。我は甲賀の戦闘データを元に作成されている! もはや後角以上と行っても過言ではあるまい!」  サソリ怪神が、勝ち誇る。  言われてみると、この怪神はコウガに近い姿をしていた。  細かい造形こそ違うものの、コウガに近い。 「あなたがコウガ? ご冗談でしょう」  ただ、納得していない人物がただ一人いた。 「交代しましょうか?」 『無用だ! コデロは休んでいろ』  コデロは連日のように、デヴィランと戦っている。  いくらなんでも、戦いすぎだ。 「トドメ!」  十分に速度のついたムチが、刺突の体勢をとった。 『フリーズ・バリア!』  氷魔法で、壁を作る。  しかし、その壁すら突き抜けてきた。  ソードで受け止めたものの、敵の姿が見えない。 「上です」 『ぬうっ』  見上げると、サソリ怪神が跳躍していた。 「デモン・キック!」  コウガのキックと似た蹴り技を、怪神が繰り出す。  これが真の、サソリの尾だったか。  ライジングフォームは魔力に長けている分、打たれ弱い。  ここは魔法で受け流さねば。 「代わります」 『待て、コデロ!』  インパクトの瞬間、コデロとリュートは入れ替わった。  しかも、強制的に。姿も、赤いレイジングフォームへ。  リュートがコデロと無理やり交代したことはあっても、逆は初めてだ。  だが、レイジングフォームは標準的な姿である。 「怪神相手に通用するのか?」 「こんな小物、レイジングフォームだけで十分です」  なぜか、コデロはこの化け物を倒す自信があるらしい。  コウガは、怪神のスネにパンチをめり込ませた。 「なあ!?」  怪神の、キックの軌道がそれる。  身体がバランスを崩し、転倒した状態で地面に激突した。 「この程度ですか?」  アレだけの衝撃をパンチ一発で跳ね返しながら、平然としている。  その拳からは、煙が上がっていた。

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