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 ......五分後。 「じゃあ俺ここのアパートなんで。今日はおつかれっした!」 「えっ、ワタシもここなんだけど...」 「え?」 「え?」 「えええーーー???」  二人は同じアパートだった。  「ナル先輩がなんでここに!?」  猫実好和は仰天しながら訊ねる。 「あ、あんたこそなんでここに!?」  ナルも同様に問い返す。 「俺は家賃安くて大学にも通いやすいからってのが大きいですけど、ナル先輩って人気ドラマに出てた女優さんだったんですよね??そんなスゴイ人がこのアパートに??」 「わ、ワタシにも色々と事情があるのよ!それに嫌々住んでいる訳でもないし!ここは色々と安心できるの!」 「まさか店長だけでなくナル先輩まで居るなんて......」 「ふんっ!むしろ猫実くんもここに住んでいたことの方がびっくりよ」 「...世界は狭いですね......」  後からわかった事だが、実はアミ店長とナルだけでなく、もずきゅんも同アパートの住人だった。  それに加えてさらに猫実好和を驚かした事実がある。  この妙に安い割に小綺麗で広い間取りの割安アパートのオーナーが、ネコまっしぐランドオーナーと同一人物だったという事だ。   「ま、まさか、俺はこんなにもネコ娘達と繋がっていたなんて......てゆーか、何で今の今まで見かけた事すらなかったんだ!?あんな目立つ人達なのに!  いや、ナル先輩は耳と尻尾隠してたけども!もずきゅん先輩もコソコソしてそうだけど!店長はあのまんまでゴミ出してたけど......」  猫実好和の疑問には私が答えよう。  コメディーだから。  というのは半分冗談で(半分は本当?とツッコむところ)、ネコ娘は猫同様気配を消すのがうまいのである。(それだけ?とツッコむところ)  ...さて、ここで猫実好和の頭の中では、二人のネコ娘への疑問が深まるのであった。  そう。正統派美少女ネコ娘ハヤオンと、くノ一ネコ娘千代の二人だ。  彼女達は一体どこでどんなふうに暮らしているのだろうか?  この謎については、物語の進展とともに、徐々に明かされていくことになる、かもしれない、ような気がしないでもない。(どっちやねん)

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