魔女のお茶会
未来――γ
両者、空泳は同時。 ナンドンランドンは虎の手に自らの魔力の全てを込め。 華茂は炎を宿した拳でこれを迎撃しようとする。 ――いや。迎撃なんてなまやさしいものではない。奴はこちらを撃ち抜くつもりだ。 それこそがナンドンランドンの本懐。 虎の手と、炎の拳が接近する。 視界がクリーンになった。 空中に漂う、水の分子、匂いの粒。それら全てが臨めるくらいに。 粒子の狭間で、二つの磁場が絡み合う。 虎か、炎か。 焔か、獣か。 ガッ――ガ――、 ガァッガァアアアァァアァァァァァァッッ!!!! 恐ろしい摩擦。そして熱感。 やがて爆砕の時が訪れる。 ナンドンランドンの虎の手は炎上し、その隙間を抜いてきた拳一つが、ナンドンランドンの頬へとしたたかにめりこんだ。 ぐ、あっ。 と、当然。 【この未来は、不採用】
応援コメント
コメントはまだありません