その後、偽マインと共に午後の授業を無事切り抜けて、放課後。 再び手頃な空き教室を見つけて入り、扉を閉めると同時に偽マインを消す。 すると、シュンという風切り音とともに本物のマインが現れ、調査結果を報告してもらい…… ……それからさらに、数時間後 今、俺は自室のベットの上に寝転がっている。 いや、別に今から寝ようってわけじゃないのよ。 よく考えたら、”アレ”をまだちゃんと、行使していなかったなと思ってね。 そう、『チート能力』! ほら、ここまで”改造スキル”だとか”カスタマーセンター”とかを介して描写してきたけどさ、なんか地味じゃん? それに、明日は大切な決闘の日…… だからこそ、この場を借りて華々しく行使しようというわけですよ! ということで、早速行使していきましょう。 今日は、頂いたチート能力”技能改造”を使って、魔法を使うのに必要な基本スキル”魔力操作”を改造して作る、原理は単純、効果はバツグン! ”簡単!魔力可視放出”を作っていきますよ〜 ではまず、チート能力”スキル改造”を駆使して作った、改造スキル”管理”を使ってデスクトップウィンドウを開きます。 イメージは“あのOSのユーザーインターフェース“だといえば、わかりやすいですね。 というか、そのままです。 ちなみに、モデルにしたバージョンは”7”です。 ”10”も慣れれば悪くないですが、やっぱ慣れ親しんだ”7”に勝るものはないです。 そんなウィンドウから、フォルダを開き、フォルダ”元スキル”に移動し、さらにフォルダ”魔法関連“へ移動。 その中から”魔力操作“をコピーし、フォルダを閉じる。 で、今度は専用アプリ『スキル改造』を立ち上げて、メニューが出てきたらスキルをペーストします。 少し待って、プログラミング学習用ソフトに似た、エディット画面とノードの集合体が表示されたら、改造する準備は完了です。 各ノードには、『参照数値』や『参照元指示』、『発動までの秒数』などの項目がありますが、今回は『魔力の透明度』と『色』、『放出範囲』などの項目をいじっていきましょう。 あとは、なんやかんや微調整して……と という事で、改造スキル”簡単!可視魔力放出”が完成です! このあとは、いつもならテストルーム内に自分の人形を作って試験した後に、俺の体にインストールするんだけども、今回は眠たいし、失敗してても大した事故もなさそうなので、すぐインストールすることにしましょう。 この改造スキルを、どんなふうに使うかは、決闘が始まってからのお楽しみってことで。 さて、インストール完了するまで時間があるので、少しマインの報告内容を振り返る。 まず、『決闘の会場』 これは、決闘ルールの一つである『学園式』によると、『第四訓練場』であることのこと。 『第四』とついているが、学園に点在している訓練場の中で最も古い訓練場らしい。 なんでも、『かつて人間と神とが戦っていた時代の地層』がむき出しになっているそうだ。 歴史的 学術的に 大変貴重な資料のため、第四訓練場を使用することは滅多に無い。 しかし、特別な訓練や催し、また件の決闘などには、使用が許可されることもあるとのこと。 まぁ、その貴重な会場を使うきっかけが 口喧嘩とは当事者以外は夢にも思わないだろうね。 それと、クロス君の取り巻きが勝手にバラした、『秘剣』について。 これについては、全容を知るには至らなかったが、セレティ家に関する文献などから戦い方を窺い知ることはできた。 マインの話を精査するに、クロス君の家系は『高速移動系スキル』と『細剣系のスキル』の2つのスキルが成長しやすく、その2つをを組み合わせた戦い方……つまり、『手数で押す戦い方』が得意であることが予想される。 となると 身軽な動きになる分、逃げに徹されるようになると、少し面倒くさそうだ。 魔法での弾幕も検討していたが、今回は常に接近戦で戦うことにしよう。 っと。 ようやく、インストールが終わったか。 明日、『クロス君がどんな戦い方をするのか』という不安材料があるが、まぁ、いけるやろ。 いよいよ、今作初めての戦闘だ。 いっちょかっちょ良く、華麗な勝利を見せつけてやろうではないか。 そうと決まれば、とっとと寝よう。 ……ほら、読者のみんな出てった出てった。君らの視線があっちゃ寝れやしねぇんだ。 んじゃ、また明日会おう。 (ちょっと待ったぁ!!!) お、女神さんだ。添いでも寝してくれる?
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