大喰いリスっ娘の爆食道
第2食 ヌードラゴン

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「こ、これが激流ラーメン!?」  アリスたちの前に現れたラーメンは、プールのような大きなドンブリに入った超巨大なラーメンであった。そのラーメンの中を、何やら激しく動き回っている……。 「な、なんじゃこれ……。  こんなの食べられるの……?」 「制限時間は30分!  それを超えたらチャレンジ失敗!  お代は払ってもらうからね!」 「えぇっ!?」 (わ、私が食べられなかったら  ロップちゃんがラーメンに  大金を支払ってしまう……!) 「ア、アリス!?」  意を決してラーメンの中に飛び込むアリス。そのぶっ飛んだ光景にロップはすでに付いていけなくなっていた。 「うっ……うぅッ……!!」  激流ラーメンの名の通り、ドンブリの中は激しい流れが発生している。必死で泳ぐアリス。その表情は苦しそうに歪んでいた。 「アリスやめなよ! 死んじゃうよ!  ラーメンに殺されるよ!?」 「ううううう……ッ!!」  凄まじい光景に、店内のお客さんも呆然としながら眺めていた。アリスはうめき声を上げながら、ラーメンの波に飲まれている。 「うううううーッ!!」 「美味いッ!!」 「えぇっ!?」  苦しそうに見えたアリス。しかし、実はアリスはあまりの美味しさに悶絶していただけであった……。 「濃厚な豚骨スープ……!!  飲めば飲むほど食欲を  刺激するクセになる味!!  スープの中を泳ぎたくなるほど  超絶美味しい……!!」 「いやアリス! あんた今  マジで泳いでるから!!」  激流ラーメンのスープを堪能するアリス。だが、そんなアリスの元へ超スピードで影が迫っていた! 「えっ!? うわあっ!?」 「アリスっ!?」  間一髪で影をかわすアリス。黄金に輝く物体が、ドンブリの中を激しく暴れ回っている……。 「気を付けなよお嬢ちゃん!  激流ラーメンの麺は生きてるから  油断してるとお嬢ちゃんが  食われちまうよ!」 「いや、そんなラーメン  客に出すなよ!?」  店主のおじさんが物騒なことを言い放つ。めちゃくちゃな発言に思わず突っ込んでしまうロップ。 「ギャアオオオオオッ!!」  麺の正体は、麺の姿に似ているヌードラゴンだった。ドンブリの中では激しい咆哮が木霊している。規格外の強敵相手に、アリスは意を決して戦いを挑む! 「いただきま……うわっ!!」  ヌードラゴンに噛み付こうとした瞬間、逆にヌードラゴンが牙を剥き、アリスを捕食しようとする。なんとか攻撃を回避するアリス。その隙をアリスは逃さなかった。 「これでも喰らえ!!」 「グギャオオオオオッ!?」  アリスは、リス族自慢の鋭い前歯を麺に突き立てた! その威力にヌードラゴンは絶叫している。 「美味いっ!!」 「もちっと食感でありながら  ツルツルとした喉越し!  そこにしっかりと絡まるスープ!  凄い!! この麺は我々の  常識を遥かに超えている!!」 「とっくに常識超えてるから!!  ていうかよくこの状況で  食リポ出来るわねあんた!?」  順調に激流ラーメンを食べ進めていくアリス。だが、激流ラーメンには、まだ恐ろしい刺客が潜んでいるのであった。

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