転生系が嫌いな僕が転生したら美少女に囲まれた
第0章 プロローグ「俺は転生系が嫌いだ」

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◇◇◇ いつもと変わらない5限終わりの休み時間・・・ 俺は次の授業の準備を済ませたあと、教室を見回した。 高校2年間同じクラスで幼馴染の木崎 涙(きざき るい)は熱心に本を読んでいる。 (最近ずっと本読んでるけどそんなに面白いのか…?) 涙が読んでいる本が気になった俺は涙の席へ行き、カバーのついた本を取り上げた。 「お前、何読んでるんだよ」 「ちょ、雷人やめろよ」 涙は俺から本を取り返そうとするが、身長は俺の方が10㎝も高い。 立ち上がれば、こっちのもの。涙は太刀打ちできない。 「まじで返せって。今いいところなんだよ!!」 「ちょっと見るだけだから。…って『転生したら△△だった俺の話』かよ!!ないわーーー。」 「なんだよ!!別に俺が何読んでもお前には関係ないだろ!!」 「まあな(笑)、けど転生系はやめろよ。」 「なっ…!」 俺は転生系がとにかく嫌いだ。転生して魔物と戦ったり、自分が美少女になったり …馬鹿らしい 有り得ない話を読んで何が楽しいのか。 「はいよ。古典の先生来てるからとりあえず静かにしようぜ」 「まったく…。お前が幼馴染じゃなかったらマジで〇すところだったわ…。」 涙はなんとか落ち着き、数分後に古典の授業が始まった。 もちろん6限の古典は睡眠時間となり、気が付くと授業が終わっていた。 (やった!あとは帰り支度をして帰るだけだ!!!) 俺は急いで教科書類をカバンにしまい、帰る態勢に入った。 (担任の先生が来るまで寝よう…) このあと自分の身に起きることを普通の男子高校生、一ノ瀬 雷人(いちのせ らいと)は何も知らない。 ◇◇◇

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