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8.― JIU WEI ―  日々、寒くなってゆく。ガルーシャの黒衣は特によく冷えて、厚みがあっても防 寒具としては役に立たなかった。  数週間前、この工場の屋根の上を、屈辱に塗れながら走っていた。あの時と変わ らない潮風の匂い。  少し離れた先にある荒神会の事務所は相変わらず、煌々と灯りが点いていた。数 日前までは、もぬけの殻だったというのに。あの程度の事では物事の流れは止めら れないという訳か。  分厚い雲が潮風に流され、月明かりもまばらな夜。そろそろ約束の時間だ。忍者 の鵜飼、奴の事だ、きっと私の位置は既に把握しているだろう。この瞬間にも、私 を見ているかもしれない。 『ユーチェン、聞こえてる?』  右耳の裏に引っ掛けた骨伝導イヤホンから彩子さんの声が聞こえる。今回はしっ かりチームで行動する。彩子さんが近くにいるだけで、こんなにも心強いとは。 「問題なしです、そっちはどうです?」 『良過ぎるくらいよ、でもこの位置からは貴方の姿は見えない。用心して』  彩子さんは数百メートル離れた道路に車を駐めている。骨伝導も咽喉マイクも使 うのは初めてだったが、中々使い勝手の良い。  通常の会話ぐらいの声で話したが、良過ぎると言う事は、もう少し加減しても充 分聞こえると言う事か。 「彩子さんの方も、万が一って事もあるから、後部座席の方で身を隠しておいてく ださい。おそらく、奴はもう近くにいる」 『私が言うのもなんだけど、あの忍者は役人みたいなものよ、あまり期待はしない で、目的を優先して』 「了解……」  今度は小声ぐらいの感じで話してみたが、充分聞こえているみたいだ。そう言え ば、映画でもさり気無く、呟き程度の感じで通信しているシーンがよくある。あの 感じで充分なのか。  私と彩子さんの見立てでは、現状最も多くの情報を持っているのはCracke rImpである事は間違いない。それを数歩遅れる形で私達が手に入れている。荒 神会の事務所が空振りになったのなら、おそらく鵜飼の持つ情報量も私達と大差な い筈だ。ならば、有力な情報を手に入れられる状況の私達には魅力がある筈だ。  これを武器に、あの忍者に協力させる事さえできれば、ジャラの居場所を突き止 めた先の、次の行動にも頼もしい戦力になるのだが。  今、ジャラがどんな状況で何処にいるのかは分からないが、決して無防備な環境 ではない筈だ。  立ちはだかる連中がどれ程の数で、どんな装備をしていようと、私一人で一人残 らず薙ぎ払うつもりだ。  今でもその気持ちは変わらないが、少しずつ情報が明かされていく中で、この一 連の人攫いと人身売買。それを仕切る各組織。実際には私達が思っている以上に巨 大な集合体なのかもしれない。  今まで、CrackerImpはほとんどの情報を数日で手に入れた。その彼が 調査に慎重になって、手間取っている。  ここまでがむしゃらに、ひたすら邪魔者を蹴散らしながら走ってきたが、一度落 ち着いて、全体を見渡すべきだと思えるようになった。  必ずCrackerImpが答えを見つけてくれる。彼を信じて、私達は私達の 出来る事をするだけだ。 「隙だらけだ……。殺すべきだったか」  遂に始まる。うなじの辺りから、気配を感じていた。――集中しなくては。  雲が流れ、月明かりが鵜飼を照らした。同時に、私が念動力で浮かせているガラ スの破片も輝かせた。何時でも鵜飼を突き刺す事が出来る。  ゆっくり振り向いて、はっとしている鵜飼を見る。マスクとフードで隠される事 で際立つ鋭い眼光。 「お前もな……」  敢えて隙を作っていただけだ。どうせ忍者など、堂々と姿を見せる訳もないと踏 んでいた。まだまだお互い油断できない関係だ。  ガラスの破片をまとめ一か所に置いておく。まだ使い道があるかもしれない。 「見てみろ鵜飼猿也。奴等、何事もなかった様に振舞っている……。港区の解放も 程遠いな。人間も輸入する港だ」  荒神会の事務所ビルを指差し、鵜飼の視線を誘導する。鵜飼の鋭い目が真っ直ぐ 荒神会のビルを見据える。  散々トラブルに見舞われている筈の荒神会。幹部の暗殺、CrackerImp のサイバー攻撃。そして鵜飼や、彩子さん達警察の介入。この短期間でこれだけの 目に遭っているにも関わらず、すぐに息を吹き返した。 「フルネームはやめろ、鵜飼でいい」  忍者の鵜飼にとって名を呼ばれるのは、さぞかし不満なのだろう。マスクで表情 はよく見えないものの、私に対する不満や憤りがピリピリと伝わって来る。  鵜飼の雰囲気は予想できていた。だから私の方も細やかながら、その不満を和ら げやろうと、今夜は覚悟を決めてきた。ビルを眺める鵜飼を余所に少し距離を取っ て、向かい合う。  鵜飼がこちらに振り向き、向かい合ったタイミングで、狐の面を外した。 「私は李宇辰(リィユーチェン)お前の素性を知った手前だ、私も名乗ろう」  正体を明かすと言う行為は初めての経験だったが、予想以上に気恥ずかしい。鵜 飼の表情がよく見えないのが救いだ。 「中国からやって来た、九尾の狐か」 「好きに呼べばいい。黒狐ってのも気に入ってるぞ」  とりあえず、こちらの気持ちは充分伝えた。そそくさと面で素顔を覆う。やっぱ りこの状態が落ち着く。衣と面はワンセットで、この姿の私は別の私である。  何故かは分からないけど、この姿でいると口調も声のトーンも普段と少し違うも のになる。昔から癖の様に雰囲気が変わってしまうのだ。  一体、何に影響を受けたのか、規制され観る事が許されなかったヒーロー物映画 の海賊版や、京劇の様な振る舞いに、自然と心と身体が引っ張られているかの様だ った。 「本来なら正体を知る者は消すのが普通だ。それに先日の礼もしてやりたいが、貴 様は興味深い、話ぐらいは聞いてやる」  鵜飼は横向きに腕を組み、耳を傾けている。かなり様になっている。自然とそう 思えた。  月明かりに照らされる、体幹の整った直線の姿勢は凛々しく、古典的な様で近代 的な装備品も身に付けた現代の忍者。そんな異形の存在を際立たせている。 「単刀直入に話そう。手を貸してほしい……。私達には共通の敵がいる。奴等がこ の地を利用して人身売買をしている事ぐらいは知っているだろ?」  鵜飼の、或いは市の目的が、港区を支配する犯罪組織の撲滅なら、連中が何をし ているのかぐらいは把握してる筈。  問題は鵜飼の任務は、どこまでやるのかだ。それによっては、この提案も私達の 情報力も価値がなくなる。 「何が目的だ?」 「攫われた人達を助けたい。アジア、ヨーロッパ圏で攫われた人々が、上海から日 本へ渡って来てると言う確かな情報がある。そしてこの国の何処かに留まっている 事も……。日本は今だに混乱している。パンデミックによる経済崩壊、大震災によ る首都崩壊。まともに機能している僅かなエリアを出入口にして、外資系企業が自 国では行えない事を、この国で好き放題やっていても、それに依存せざるを得ない 島国。それに便乗する犯罪組織も後を絶たない……。東北地方、六連自治区はその 最後の要と聞く。お前達だって、現状を良しとは思っていない筈だ」  “西は紛争、東は沈黙、北は独立”日本の現状を表す言葉。国内外で共有されて いる言葉だ。  今だに混乱状態の日本政府に囚われず、時には独自政策で経済活動を行い、辛う じて発展しているのは東北エリアぐらいだと言われている。  それ故に、貿易の基本である港のコントロールは最重要である事は間違いない。 「俺の仕事はそういう連中を始末する事だ……。貴様の国の連中は、特にやりたい 放題だからな……」  この手の皮肉は聞き流す。国のやる事など、私には関わり合いのない事だ。  度々、私の国は行き過ぎていると他国が騒いでいる。父や母がいた頃は、何の疑 問も不満もなかった。ただ、叔父と暮らす様になって少しづつ、国が良しとする価 値観やシステムと呼ばれるものに疑問を持ち始めたが。 「何故、此処に攫われた人々が留まっていると分かる? お前の情報源は何だ?」 「答える気はない……。だがいずれ、その先の情報も必ず手に入る。私に手を貸せ ば、お前にも情報を渡すと約束しよう。荒神会なんてただの木偶に過ぎない、敵は もっと強大な存在、警察や一人の忍者でどうにかなるものじゃないだろ?」  CrackerImpの事は話す訳にはいかない。彼に迷惑がかかるのは目に見 えている。今後の情報収集の妨げになっては本末転倒だ。  ここまで話してみて、鵜飼の雰囲気に緩みは感じられない。話こそ聞いてくれて いるが、何時でも戦えると身構えている。それどころか、鵜飼は今、静かに笑って いた。  彩子さんの言う通りだ――当初の予定通りに行動しよう。 「一匹のサイキックが、言うじゃないか。笑わせてくれる……」  組んでいた腕を解き、ゆっくりとこちら側に向く。 「待て、戦っても無意味だ」  私は念動力で同時に九つの物体を操れる。しかし、今はたった一つを正確に操ら なくてならない。それも気付かれる事なくだ。この手の繊細な作業は苦手だ。  この日の為に何度も練習してきたが、今は緊張感もあって中々難しい。もっと集 中しなければ。 「貴様に手を貸す義理もない。そもそも、俺に負ける様な奴と組んで、何のメリッ トがあるんだ?」  鵜飼の実力が私よりも上なのは確かだが、ここまで言われると腹が立つ。ここの 屋根を引き剥がして、挟み潰してやろうかと殺意が込み上げる。  でも今は辛抱だ、ゆっくり近づいて来る鵜飼に対して、後ずさりする。あと、も う少しで縫い合わせて固定できる。 「役人など、所詮は石頭か……」屋根の端まで来た。もう後がない。  あと、もう一か所。鵜飼の忍装束の袖の辺りに、彩子さんからもらった発信機を 縫い付ける。本当に苛々する作業だ。コインよりも小さな物を掴んでいると言う感 覚のみ、その感覚とある種のリズムで覚え込ませた手順で縫い付けている。見る事 も出来ないので、上手くいっているかも分からない。  今日までの練習で、十回中、八回の成功率までいった。集中しろ、必ずできる。  鵜飼から目を背けるべきではないが、瞳を閉ざし、更に集中力を高めていく。そ うだ、この感覚は上手くいっている時の感覚だ。  集中しろ、集中しろ、必ずできる、必ずできる――ジャラを救いたい。 「行き掛けの駄賃だ、攫われた人々が留まっているのなら必ず救出してやる。貴様 は手を引け、情報があるなら提供しろ。これ以上アウトローなんかに邪魔はさせな い」  行き掛けの駄賃。不条理に攫われて人生を潰された罪のない人々を。それに巻き 込まれて死んだ、私の父と母を。頭の中で何かがプツリと弾ける様な音がした。  そんな言葉、当てに出来るものか。私の弟を、私の唯一の家族を、二の次の様に 言うな。 「ふざけるな! 私は諦めない。そっちこそ邪魔をするな!」  獣の体毛が逆立つ様に九本の尾を解き放つ。かつてない程の感覚が全身を覆って いる。高い集中力と研ぎ澄まされたサイキックの感覚だ。心臓が破裂してしまいそ うな程の激しい動悸に呼吸が乱れる。今まで感じた事のない、この感覚はなんなの だ。念動力を操る感覚とは違う――今までにない、この感覚は。  その気迫に押されたのか、鵜飼は一気に距離をとって身構えた。距離にして六メ ートル強。私の念動力が届かない距離。鵜飼はそこまで見切っているのか。 「そう言うお前が邪魔なんだよ、物の怪が。勝手に動かれるとこっちの計画が乱れ るんだ、しばらく動けない身体にして警察にでも突き出してやる」  鵜飼の右手には既に例の刃が握られている。あれの鎖も六メートル前後伸びた筈 だ。荒ぶる龍の様に変幻自在で凶暴、そしてしなやかに襲い掛かる。  今のこの状況で戦っていいのか。既に全身が重い倦怠感に包まれている。  しかし、鵜飼に見逃す気がないのなら、やるしかない。発信機は無事、固定でき た。戦うにしても逃げる事を優先しなくては。  万全の体調で臨んだ筈なのに。一体、私の中で何が起きているのだ。  こっちが仕掛ければ鵜飼は必ず距離を取る。五メートル以内に入らない様にする 筈だ。  仕掛けると見せかけ、鵜飼が更に離れた瞬間に逃げよう。彩子さんを巻き込めな い。出来るだけ自力で逃げないと。  その為には近づいて鵜飼を攻撃せねば。駆け寄り、尾を三本振りかざす。逆上し て暴れている体を見せた。  鵜飼は更に離れ、刃を投げつける。これを一々相手してるとキリがない。念動力 で刃を止めて、鵜飼へ投げ返した。  ここだ、ここで鵜飼に近づけば、鵜飼は体制を立て直す為にかなり距離を取ろう とする筈だ。――身体が重い。  足腰の力を振り絞り、鵜飼へ接近する。必ず後ろへ下がると思っていたが、鵜飼 はその真逆、こちらへ突っ込んできた。  一瞬で距離を詰められ、胴体を捕まれて押し出された。まっ逆さまに屋根から落 下する。壁に尾を突き刺し、落下速度を落として体勢を立て直した。その反動で鵜 飼が離れる。  無事、地面に降り立てたが、それは鵜飼も同じ。振出しに戻った、依然として状 況は変わらない。  工場の搬入口を見渡す。シャッターは固く閉ざされ、二トンのアルミバンが数台 駐められてある。鵜飼を相手に使えそうな物はない。ただでさえ、私の攻撃は大振 りなのに、トラックなんか振り回したところで、鵜飼にとっては、反撃の機会を増 やすだけだ。――熱い、後頭部から背骨にかけて焼ける様だ。  ふと、右腹部に痛みを感じた。鋼の針の様な物が刺さっている。ボールペンサイ ズのそれを引き抜く。刺さっていた様だが、ガルーシャの衣が深い侵入を防いでく れた様だ。  だが、この痛みは何だ。浅い傷口から身体の芯までじわじわと染み渡り、内臓を キリキリと締め上げる様な、耐え難いこの痛みは。――毒なのか。  身体に起きた異変と、この激痛に全身が悲鳴を上げる。叫び出したい程の激痛だ ったが、うずくまって呻き声を絞り出すの精一杯だ。 「甲賀の秘薬だ……死にはしない、しばらく激痛が続くだけだ。ほとんどのサイキ ックは能力を使う際に、高い集中力が必要だそうじゃないか。その痛みでは集中で きまい」  確かに、痛みを堪える事に必死で、思う様に力を使えなかった。やはり鵜飼は恐 ろしい相手だ。こんな対策まで用意していたとは。  しかし、どうにか尾を一本だけなら動かせた。その一本の尾に、鵜飼は警戒して 近づいて来ない。九つと言う制約を、こんなにありがたく思えた事はない。  ここで倒れる訳にはいかない、一本の尾を支えに、なんとか立ち上がる。食い縛 った口元から唾液が漏れてくる。  逃げないと、こんな状態でどうやって。逃げないと、気持ちばかりが先走る、痛 みに堪える事と、それとは別の身体から溢れ出る得体のしれない変化に、思考が支 配される。逃げないと。  駐っているトラックとトラックの隙間に入り込み、身体を引きずり、一本の尾に 支えられながら、その場を離れようとする。逃げれる訳がない。  鵜飼に首を掴まれ、トラックに押し付けられる。こんなに近づかれて何も出来な いなんて、本当なら全身の骨をへし折ってやる事だって訳ないのに――触るな、あ っちに行け。  意識が遠のいていく。鵜飼が何かを言っているらしいが何も聞こえない。面越し に鵜飼を睨んでいる。どうしようもないが、諦める訳にはいかない。――離れろ。  今からどんな目に遭うのか、これからどんな状況に曝されてしまうのか。どうだ っていい、必ず超えてみる。――触るな、離れろ、あっちに行け。  お母さん、お父さん、叔父さん。もう嫌だ、失うのは沢山だ。絶対に掴み取って やる。私に家族がいた事を証明する残された唯一の存在を。  嗚呼、私のジャラ。生意気で可愛い私の弟。必ず助けてあげるから。  なのに、この手は何だ。邪魔だ、触るな、離れろ、あっちに行け。――退け。  凄まじい衝撃、一瞬吹き飛ぶ意識。暗転する視界に光が入るまで、どれぐらいの 時間が経ったのか。おそらく数十秒程度だ。  相変わらず全身を激痛が走っているが、少しだけそれに慣れたのか、冷静になれ た。気付くと、先程までの倦怠感や、焼ける様な感覚が消えていた。それだけでも かなり楽に思える。一体何が起きたんだ。  目の前の光景に我が目を疑う。トラックのサイドパネルが大きくひしゃぎ、足元 には鵜飼が倒れていた。  真っ直ぐ駐めてあったトラックも、全体的に横にずれていた。私がやったと言う のか、しかし、この感じは念動力の“掴む”感覚では説明できないが、かと言って こんな事を出来るのは私以外にいない。一体、何をしたのだ。  鵜飼の身体がビクリと動く。まだ生きている。反射的に念動力で九本の尾を動か そうとするが、どこか違和感を感じる。何だ、この感覚は――念動力が使えない。  またパニックに陥りそうになる。とにかく逃げなくては、ここを離れよう。足を 引きずりながら、一歩ずつ、一歩ずつ工場から離れていくが、進む度に、足の裏が 地面を踏み締める度に、痛みが込み上げる。  工場の敷地から車道まで進むが、それが精一杯だ。もう、痛みに耐えられない。  分からない、こんな筈じゃなかった。鵜飼と戦闘になる事は想定していた。逃走 経路も複数用意して万全だったのに。何時も想定外に苦しめられる。本当に、まま ならない。  何よりも悔しいのは、鵜飼に取り合ってもらえなかった事だ。私が甘かったのだ ろうか。 「彩、子……さん……」  此処を離れないと。もう楽になりたい。相反する二つの感情の一方に屈したその 瞬間、膝から崩れ落ちた。  目が覚めた時、この苦痛は少しでも和らいでいるだろうか。それとも、このまま 鵜飼に囚われ、責められてしまうのか。  どんな苦境に立たされようとも、私は諦めない。薄れゆく意識の中で、サイキッ クの感覚が、内に秘めたる妖の様なものが私に囁き、九本の尾が息を吹き返した様 に動き出す感覚を僅かに感じていた。

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