終章~はぐれ者達のアッセンブル~ ネガフィルムの様なモノクロームに映る真っ白な影。二人づつ十メートル感覚で 巡回していた。歪んだ線路と放置された車両で配置に規則性がないが、俺の作った ドローンの中で特に優秀な“エイトアイズ”は全てを見通している。 偵察する“エイトアイズ”と三人のアシストに“インセクト”三機を操り。周辺 の無線傍受からセキュリティ用オートマタにハッキングしてマルウェアを流し込ん でいる。相変わらずのキャパオーバーだった。 今後もチームで現場に出るなら、独りでやっていた時以上のタスクをこなさない とならない。――もっと効率を上げる工夫をしないと。 「鵜飼、前に出過ぎ。他の二人が遅れてる。位置情報を確認して」 “エイトアイズ”が補足する鵜飼の影。数メートル先に見張りがいる。これだけ ズカズカと進みながら周りに気付かれないとは。さすが忍者と言ったところかな。 バイザーを上げて鉄塔から周囲を一望する。エリアYの旧鉄道、操車場跡地。悪 そうなのが溜まり場にするには、おあつらえ向きの場所だ。 チーム結成から三日後。エリアYの行政機関からの依頼と言う形で、窃盗団の拠 点を制圧して“程よい”ところで警察に任せると言う任務になった。丁度、連中の 居場所や正体を割り出せたタイミングでの依頼。まぁ、儲けがあるなら、それもい いだろう。 戦場で大暴れして、まだ二週間も経っていないのに、また戦闘服に身を包んでい る。 『ったく、遅いぞお前等……』 『アンタがせっかちなんでしょ』 鵜飼の横柄さにユーチェンが反論する。この先にある整備工場内に人が密集して いる。三方向からの突撃で一気に畳みかける。その為にも先ずは見張りを黙らせな がら進んで行く。 『配置に着いた。鵜飼、そっちはやれるか?』 『何時でもいける』 “エイトアイズ”の映像を確認する。鵜飼とテツが身を潜めているすぐ近くで屯 する見張り共、何時でも襲い掛かれる状態。こっちも準備しないと。 テツが用意してくれた“M200”偽銃には、極太なサプレッサーとナイトビジ ョンのゴツイスコープが装着してある。弾丸もデカい。二キロ先でも精度を保てる らしいが、俺の狙撃アプリで対応し切れるだろうか。アプリの尺度も上げて行かな いとな。課題が多いし、荷が重い。 約一五〇〇メートル先の鉄塔にいるオートマタに狙いを定める。スコープ越しに オートマタが手にするライフルは俺のよりゴツイ。仕留め損ねたらアレに反撃され る。――集中、集中。 全タスクを頭の裏側に隠して、スコープを覗いて狙いを定める。テツの合図と共 に引き金を引く。 意外にデカい音と予想以上の反動に肩がズキズキしてムカつく。映画みたいには いかないな。オートマタの頭部は粉々に弾け飛んで倒れている。仕留めて当たり前 だと思う程の自信はまだ持てないな。一先ずホッとした。 『クリア』 テツの声が聞こえ“エイトアイズ”の映像に切り替えると、当然の様にテツも鵜 飼も見張りを仕留めていた。ユーチェンも工場のほぼ手前まで到着して段取り通り 小窓から“インセクト”を工場へ内部へ送り込む。 「こっちも仕留めた。鵜飼、合流するよ」 いそいそとライフル背負い梯子を降りる。ライフルが何時もより重たいのも億劫 だが、鵜飼とツーマンセルってのも憂鬱だった。嫌な客を相手するより百倍マシだ と念じておく。 地面に降りてグロックに持ち替えて鵜飼の元へ向かう。工場内に忍び込んだ“イ ンセクト”も並行して遠隔操作する。――二人のサイキックを見付けないと。 『おい“JUNO”(ジュノー)って何なんだ? オートマタと違うのか?』 「説明したろ、日本製の人型有人機だって。操縦者の腕次第ってのもあるけど、オ ートマタより遥かに精密動作が可能なマシンだ」 話半分しか聞いてないバカ忍者め。連中に手を貸しているサイキックも驚異だが 一番はソイツかもしれない。次から次へと厄介なのが絶えない世の中だよ。 小走りで説明しながら進んでいると、鵜飼と合流出来た。 「オートマタやドローンのご時世に有人機なんぞ……」 『満更、馬鹿にも出来ないそうだぞ。その精密動作を可能にするデバイスとソフト ウェアは世界中でオーパーツ呼ばわりされてる。独占市場を獲得すれば、日本の復 興も夢じゃないとか』 「“ロボットロマンス”は、日本人の専売特許だからね……」 正に漫画やアニメの世界だ。俺も初めは鵜飼も同じ考えだった。そもそも、六連 合の外の情報にも政治にも興味ない。 テツの話では、辛うじて生きてる日本と言う国の事業だそうだ。 ドローンやオートマタ、AIが主流のロボット産業で有人機は、ある意味手付か ずのジャンルだった。そこに目を付けて開発されたのが、超高精度動作が実現した “JUNO”。 人間がそのまま巨人になれる程の精密な運動能力と直感操作が可能で、生産性が 何倍にも跳ね上がる。再開発や復興が停滞してる国なら、喉から手が出る程、魅力 的な存在らしい。 『そのJUNOが二ヶ月前に東京の製造プラントから数台盗まれたってのがコイツ なのね』 「おそらくね、敵は中東系の犯罪組織。日本を拠点にして近隣諸国から派手に盗み まくってる組織だ」 今のところ、集める事が出来た情報はここまでだった。 “JUNO”の技術を欲しがる国は多く、最近はその手の窃盗や強奪が多発して いる。連中はその中の一機を私物化していた。サイキック達を助けるだけなのに厄 介な相手だ。 「好き勝手やってくれる……」 『無法状態の島国は、さぞ都合が良いんただろ?』 「アンタ等“組合”にとってもな……」 鵜飼いの皮肉。無線機越しの沈黙に緊張が走った。――テツ。 混乱し続けた一世紀分の蓄積。軍事施設も勝手に作られるし、“組合”の拠点も 生まれた。 この無法状態そのものが、俺達の敵なのかも知れない。 『ぼさいてろ』 「よしなよ鵜飼。俺達はチームだろ」 鵜飼の目を見据える。やはり心の何処かに“壁”の様な物を感じる。このチーム の中では、鵜飼だけが正義を名乗る資格を持っている。 今までずっと独りで、この手の連中と戦ってきた。俺達も同じ穴の狢だ。理屈で 分かっていても、心が頑なタイプだ。もう少し時間が必要なのかも知れない。 侵入していた“インセクト”が建物内のスキャンを終える。送信されたデータを 元に3Dマップを作成して、中にいる連中のリアルタイムな動きと同期させたもの をそれぞれのデバイスへ送信した。 「ユーチェン、サイキック達を補足した。突入後は真っ先に向かって」 サイキック達は建物の奥の方にいた。動画で見た二人と背格好が同じだ。ユーチ ェンは壁一枚挟んで、サイキック達の近くへ向かう。 『了解、流れ弾が飛んでこない様に頼むぞ』 鵜飼と俺は正面、テツは右側奥でユーチェンが左奥。包囲と言うにはスカスカな 感じだが――決着は一瞬だ。 『よし、全員配置に着いたな。蓮夢、本当に一人で“JUNO”を潰せるのか?』 「五分五分、ヤバかったら助けてよね」 『俺と鵜飼は敵の殲滅。ユーチェンは二人のサイキックを抑える』 そう、“JUNO”は俺一人で倒す。そう言う段取りだ。厳密には建物内の三体 のオートマタと連携して潰す。 JUNOの仕組みやシステムは把握してある。オートマタは正確に動く。問題な く実行できる筈だ。 凄い技術であっても工業用のロボットだ。装甲も薄いし武器も搭載してない。き っと大丈夫。 「ユーチェン、お前も黒衣も九尾もなくて、大丈夫なのか?」 『問題ない、九つの念動力と一つの衝撃波は健在だ』 ユーチェンは普段の装備を失ったままだった。厳つい鋼鉄の九尾が付いた黒衣は なく、狐の面もデザインの異なる物を急ごしらえで手に入れて身に付けている。正 体を隠すだけなら、何でもよさそうなのに――拘りなんだろうな。 「建物内の警備用オートマタ三体をハッキングした。何時でもやれるよ」 “インセクト”を経由して、警備用オートマタそれぞれに新しい行動プログラム を書き込む。――しっかり頼むよ。 「“JUNO”もハッキングすればいいだろ?」 「アレは完全オフラインの機体だから無理」 “JUNO”は機密保持の為か、現行の規格から意図的に外れている。ローテク とハイテクの配分が独特だった。 俺みたいなのが遠隔で侵入できないのだから。ある意味でそのシステムは強固さ を保てている。 「意外に役に立たないな、お前」 「うるさい、クソ忍者」 今、この瞬間にも数十人以上ののプログラマーが、せっせとタスクをこなしてい るであろう事を、頭一つでこなしているのに。 この苦労は中々伝わらないな。特に脳ミソも筋肉みたいな奴には尚更だ。 『それぐらいにしとけ、集中しろ』 テツが口癖の様に使う“集中”と言う言葉が、今なら――理解できる。 自分でも驚くぐらい落ち着いていた。何をすべきか、そのメリットとデメリット を高い次元で理解している。不安になる理由が見当たらなかった。あとは実行ある のみ。 恐怖が消えた訳じゃない。それでも、あの戦場での体験が俺の意識を変えてしま ったのは間違いなかった。 信頼している。テツと鵜飼が敵を蹴散らしてくれる。ユーチェンならサイキック 二人だって訳ない。 そして俺は、凄腕のハッカー、CrackerImpだ。 「左に三人、右に二人。どうする?」 「手出し無用。俺一人で充分だ」 「あっそ……」 ライフルに持ち変えストックで扉をぶち破る準備に入る。敵は鵜飼に任せて、俺 は一直線に“JUNO”へ向かう。十メートル少々。二階にいるオートマタを然る べき位置へ配置させる。 『行くぞ! 一気に畳み掛ける!』 テツの掛け声と同時に、鵜飼と扉を突き破る。右側二人の頭には既に苦無がえげ つない深さまで刺さっていた。 真正面には全長十メートルの“JUNO”がこちらを睨んでいる。これでも小型 の部類だそうだ。 二階から飛び降り、目の前に降り立ったオートマタにライフルを手渡した。残り の弾丸を全てで頭部を撃ち抜かせる。 鵜飼は既に左側を仕留め、更に離れた敵に向かって鎖の付いた刃を飛ばした。確 か“大蛇”とか名付けられていた武器。化物みたいな挙動で荒ぶり、離れた敵を切 り裂いていく。 向こうの方から規則正しい二連発の発砲音。敵の発砲音も入り乱れてきたが、テ ツの猛攻は簡単には止められない。――二発聞こえる度に一人仕留めてると思って 間違いない。 狙撃するオートマタに“JUNO”が向かって行く。頭部は数発撃ち抜かれてい るが、やはりそこだけでは視界を奪えない様だ。 このオートマタは囮だ。今の内に後ろへ回り込んで次の一手へ移る。オートマタ から放たれる弾丸を腕でガードしながら接近した“JUNO”から繰り出される強 烈な蹴りでオートマタが粉々に吹き飛ぶ。――その位置に誘い込んだ。 更に二階からオートマタ二体を“JUNO”目掛けて飛びかからせる。頭部と胸 に降り立ったオートマタが出鱈目な攻撃を兼ねる隙に後ろに回り込み、タイマー式 のグレネードを右脚の関節部に投げ込む。電磁石で金属部に付着する、対オートマ タ用のグレネードだ。 距離を取って爆風をやり過ごしつつ、後方の敵に向かって発砲して牽制した。こ の建物は今も“インセクト”が監視して全方向の敵の位置を把握していた。 狙い通り右脚が破壊され姿勢を崩した“JUNO”の首筋に手をかけたオートマ タが押さえ付けて、胸部が手の届く位置にきた。 胸部の右側に潜り込み、何度もシミュレーションした動作を実行する。 素早くメンテナンスパネルをこじ開け、左腕に接続したコネクターを差し込こん だ。触れた事のないOS、予想通り厄介な感じだ。――マルウェアは使えない。 遠回りは覚悟の上、一つ一つのコードを読み取り、解析できる物から書き換えて いく。それだけでも機能不全は起こせる筈だ。――もっと速く、もっと速く。 “JUNO”が望まない動きを見せる。コックピットがガバッと開いた。パイロ ット自ら、システム障害の元凶である俺を排除する為だ。視界に映る髭面の持つ拳 銃。残念ながら、これも想定内だった。グロックを握り締め、引き金を引きながら パイロットに弾丸を浴びせた。フルオートは歯止めが利かない二十発が一瞬で尽き た。 “JUNO”を停止させるか、パイロットを殺すか。どちらかだった。準備不足 だ。システムを把握出来ていれば、もっと速くやれた筈なのが悔やまれる。 「“JUNO”沈黙」 シートベルトで固定されたまま項垂れた髭面の口からはたらたらと血が滴ってい る。ごめんよ。 グロックのマガジンをロングに交換する。自分の目的は果たした。次の行動は仲 間の援護だ。テツと鵜飼は問題なさそうだがユーチェンはどうか。 建物の端々は交戦中、真ん中を突っ切りユーチェンのいる位置に向かうと、全身 に僅かな衝撃が走りよろめくと。ユーチェンが転がり込んできた。 「やっぱり、九尾がないと不便だ……」 半身を支えて起こし上げる。思っていた以上に苦戦している様子だった。あのコ スチュームがないと、調子が上がらないか。 目には見えないオーラの様な気配を纏って、二人のサイキックがゆっくり迫って 来る。 「話し合うんじゃななかったの?」 「興奮してて話にならない。抑え込まないと……」 「援護する」 立ち上がって、サイキック二人を見据える。お面で表情は見えないが、ユーチェ ンは冷静だ。ジャラが絡んでいない分、戦う事に集中出来てる雰囲気だった。 「衝撃波を使う男の方を足止めしてて、先に女の方を倒す。気を付けて、フォース シールドも触れれば衝撃波に近い圧を受ける」 「手早く頼むよ……」 ユーチェンがサイキックに真っ直ぐ向かって行く。こっちはシールドのサイキッ クに向かって三連射に加減して右側に移動しながら撃ち込んでいく。少しでもユー チェンから遠ざけないと。 弾丸はサイキックの数十センチ手前で弾け飛ぶ。次第に距離が縮まっていく。 ユーチェンと相手のサイキックは睨み合いが続いていた。サイキック同士の力が ぶつかり合って相殺される“拮抗”の状態。戦場では経験の浅いユーチェンは圧倒 的に不利であったが――それはもう過去の話だ。 明らかにユーチェンが相手を押していた。それも、まだまだ余力も持っているよ うな貫禄を見せ付けながら。 あるタイミングでユーチェンが両手を高く上げると、サイキックが一瞬で浮かび 上がり、そのまま地面に叩き付けられた。 グロックが弾切れ。迫って来るフォースシールドの圧。少しづつ今度は左側へ移 動する。ユーチェンの側へ。 一人倒したユーチェンが、のしのしと近付いてくる。気付いたサイキックが向き を変えてユーチェンへ向かって行った。フォースシールドを発動したままの体当た りだ。 向かって来るサイキックに対し、怯む事も身構える事もなく。ユーチェンは容赦 なくショックウェーブを放った。ラリアットでもくらったかの様にサイキックが一 回転して地面に沈んだ。 「もうよせ! 戦いは望んでいない! 逃げる手伝いがしたいんだ!」 倒れたサイキックにナイフを見せ付けて、ユーチェンがフォースシールドのサイ キックを制する。ショックウェーブのサイキックが立ち上がり、加勢しようと向か って来たが、再装填したグロックで牽制する。 二人の目からは戦意が失せつつある。ユーチェンがサイキックとして格上だと認 識していた。 「何者なんだ……」 「“あそこ”で戦っていた。貴方達を助けたくて……」 「完璧じゃないが、きっと良い道がある筈だ。それを探そう、今なら間に合う」 ユーチェンの言葉に補足をして、拳銃を下ろした。それを見てユーチェンもナイ フを戻した。 「分かった……」 ユーチェンは手を差し出し、サイキックを起こし上げる。気付くと鼻につく硝煙 の臭いを残し、銃声や怒声の類いは消えて静まり返っていた。 あっさりしと決着したな。少々反省点はあるけど。 「二人とも無事か?」 傷も汚れもない無傷のテツと合流する。ユーチェンには気付かれない程度のアイ コンタクトを交わした。こう言うの、秘密の恋ってヤツになるのかな。いや、余り しっくりこないな。俺みたいなのに恋とか愛とかは単純で、身の丈に合わない気が する。少なくとも今は、俺とテツだけのカテゴライズ出来ない関係でいい。 惚けていると、突然二階から叫び声と共に人が降って来た。全員が後退る。 のた打ち回っている奴と俺達を飛び越えて、鵜飼が華麗に舞い降りた。何時の間 に二階に行っていたのか。 「上でコソコソと隠れてた。情けない大将だ……」 忍刀を喉元に突き付け、無理矢理起こし上げる。ユーチェンはサイコキネシスで 全身を拘束し、俺とテツも銃口を向けておく。コイツも随分な強面と髭で、貫禄が あるけど、今はすっかり怯えて萎れていた。 ここ数年、エリアYを荒らしていた強盗組織もこれで終わりか。とりあえず、コ イツぐらいは警察に渡しておかないとな。しばらく警察を監視しながら、保釈金を 積んで来る連中から大元の組織を暴き出せるかもしれない。 エリアYの警察組織にはまだ侵入した事がない。――それなりに楽しめそうだ。 「な……何者なんだ……お前等……」 髭の大将が震えた声を絞り出して訪ねて来た。お互いに顔を見合わせた後、何故 か三人が俺を見て、言ってやれと促して来る。――何で俺が。 答えてやる義理だってないし、何て言えばいい。 ライフルを肩に担ぐ殺し屋さんに、刀を鞘に納めて腕を汲んでいる忍者。ミステ リアスな黒狐のサイキック。そしてイケてるハッカーの俺か。 アウトローとか公僕とか色々あるけど、俺達が何者かって言ったら。俺達の誰も が、こんな自分に成るなんて思ってもみなかっただろう。 何者でもなかった野良犬。大歓楽街のエロい悪魔。持て余しそうで怖かった機械 仕掛けの脳を搭載したサイボーグ。――笑っちゃうよね。 でもまぁ、いいさ。中指をおっ立てて、ベロ出して教えてやるよ。何だかんだ言 っても俺達は。 「ダイバーシティパンク。見て通りの、ちょっとした正義の味方さ、ビッチ……」
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